2024.05.08 #23 KENJIRO SUZUKI タイユールがスチームアイロンを使わない理由 ここ数回、なんだか難しい話ばかりが続いていますね。前回は、『伸びどめテープ』についてお話をさせて頂きました。今回は気分を変えて、アイロンのお話をしたいと思います。一般的に家庭で使われているアイロンは、そのほとんどがスチームアイロンになります。スチームというのは、いわゆる蒸気がでるアイロンのことですね。アイロンをかける時は、当たり前の話ですが、布のシワを伸ばしたい時ですね。
2024.05.08 #22 KENJIRO SUZUKI 『柔らかい仕立て』がエレガントさを作る ここ数回、なんだか難しい話ばかりが続いていますね。前回は、『伸びどめテープ』についてお話をさせて頂きました。今回も、その部分についてもう少し深くお話をしていきたいと思います。前回のおさらいを少ししますと…一般的に服作りで使われる『伸びどめテープ』はほぼ全てのパターンオーダーの工場、既製品では『アイロン接着テープ』を使う、ということをお伝えしました。ただ私はビスポークのテーラ
2024.05.08 #21 KENJIRO SUZUKI 美しい服を作るための下準備 ここ数回、なんだか難しい話ばかりが続いていますね。音声だけですので、『さっぱりわかんないよ!』と思われる方もいらっしゃるかも知れません。今日は前回の続き、ジャケットのフロント部分の仕立てについて話しています。ジャケットのフロント部分(ボタンがついている端のラインですね)は、非常に大切な部分で、ここは絶対に伸びてはいけない場所になります。ウールやコットン、シルクリネンなど、メンズ
2024.05.08 #20 KENJIRO SUZUKI ジャケットの品格を作るのに重要な事② 前回は前見頃の表の生地と見返しのドッキングのお話をさせて頂きました。いままでもマニアックなお話はさせて頂きましたが、前回はとくにマニアックなお話でした。今日はその続きになります。前見頃のジャケットの表情が、生地が重力に対して自然に落ちる雰囲気よりも、さらにパーンと張って見えるには、どのようにしたらいいのか?というお話でした。一般的な芯が入っているジャケットは、前見頃、芯地、見返しと
2024.05.08 #19 KENJIRO SUZUKI ジャケットの品格を作るのに重要な事① 今私はお客様のジャケットを縫っているのですが、こちらはイタリア、ナポリの生地マーチャント、カチョッポリのウールシルクリネンの生地になります。今日は、ジャケットの見返し部分についてお話をしてみようと思います。今までもマニアックなお話をしてきましたが、今日は特にマニアックです。私は一度目の仮縫いを終えた後に、一度ジャケットをバラバラにしまして真っ平にします。そこでアイロンをし、平面にした後